新・ことば事情 3816
3816「わがままボディー」
「ミヤネ屋」で先日、石田純一さんが、とってもグラマーな(なんだか表現が古い!)グラビア・アイドル(もちろん若い女性)と一緒に、ベッドに入りながら映画の試写を見るというイベントの様子を放送しました。その原稿の中に出てきた、グラマーなグラビア・アイドルのことを指した表現に、
「わがままボディー」
というのがありました。この表現、時々耳に(目に)する気はするのですが、一体、「だれが」、「どう」わがままなのでしょうか?
そもそも「わがまま」は、
「言うことをきかない」「ききわけがない」
というような意味ですよね。そんな「ボディー」というのは、どんな身体だ?・・・・と尋ねておきながら、答えは既に出ていて、
「グラマーな身体」
のことなんですよね。なんでそれを「わがままボディー」と言うのか?うーん、つまり、「ききわけがない」というのは、「主張する」ということですから、
「服を着ることで抑制された範囲にとどまろうとしない肉体」
が「わがまま」だということか。でもこれが、
「単に太っていて、服に肉が入らない」
場合には「わがままボディー」とは言わないと思います。
「結構、私の下腹あたりも『わがままボディー』で・・・」
とは言いませんし、かの「デブヤ」という番組に出ていた男性タレントさんのことを正しい意味で「わがままボディー」とは言いません。この言葉は「女性専用」です。そこにはやはり、
「女性のセクシーさ」
が必要なわけで・・。
そもそも「わがまま」は「マイナス・イメージの言葉」だったはずなのに、ここでは「プラス評価」で使っていますね。その意味では、
「期待を裏切る名演技」
のような「裏切る」の使い方や、
「この料理、マジ、ヤバイ!」
というような「おいしい」の意味の「やばい(ヤバイ)」に通じるところも。それと、
「シェフのきまぐれサラダ」
の「きまぐれ」にも通じるところがあるような気がします。本当に「きまぐれ」で仕事をされたのでは、たまったもんじゃあありません。これも、
「シェフの"今日の"オススメ」
という意味での「きまぐれ」ですよね。
答えは出ませんが、今後も「わがままボディー」には」注目していきます!・・って、そういう意味ではありませんので、あしからず。