新・ことば事情 3809
「1兆色」
2010年1月8日の朝日新聞に、こんな見出しが。
「『3原色+黄色』で1兆色 シャープ液晶 世界初」
このニュースは各紙朝刊に載っていましたが、それにしてもすごいですねえ!皆さん、
「1兆色」
ですよ!数えられますか?・・・・数えられません。
記事によるとシャープは、これまでの「光の三原色」=「赤、青、緑」に「黄色」を加えた4色を混ぜ合わせることで、従来の1000倍にあたる1兆色を表現する、世界で初めての技術を開発したということです。
テレビの「色の種類」と言うと、以前、何か同じようなことについて書いた覚えがあります。あの時はどうだっけ?ちょっと検索してみると・・・あった、あった「平成ことば事情1780」のタイトルが、
「36億色」
2004年の6月に、M社(今はP社と社名変更したあの会社です)が開発した大型のプラズマテレビの最大の特長が、
「世界最高、36億2000万色」
の色が表現できるということでした。それが5年半で「1兆色」ですか。
「360000000色」
だったのが、
「1000000000000色」
になったのですね・・・って、こんな書き方しなくても、桁数でいうと「3ケタ」違います。朝日新聞は「従来の1000倍」と書いていますが、「1兆色」は、
「5年半前の『36億色』の『約300倍』」
ですね。あれ?おかしいな。計算が3倍ほど違う。「プラズマテレビ」と「液晶テレビ」だから違うのかな。
ま、実はそんなに変わらないんじゃないかという気が、しないでもないですねえ・・・。