新・ことば事情 3789
「ニチハ」
4年ほど前に書きかけて、ほおっておいたものですが・・・。
ご存じの方も多いと思いますが、
「こんにちは」
という挨拶の掛け声を、中学や高校の運動部員は、
「ニチハ」
もしくは
「チハ」
と聞こえるように言いますよね。「コン(ニ)」を付ければ、正しい形の「コンニチハ」。「コン」がなくても、「ニチハ」と言えば「コンニチハ」に聞こえる。「チハ」だけでもOK!というわけで「頭」を省略して勢い良く言うのが「符丁」のようになっている。
こういった「頭省略」の言葉、例えば大阪の「地名」で言うと、
「トンボリ(=道頓堀。「ドウ」を省略)
がありますね。東京だと、
「ジュク」(=新宿。「シン」を省略)
「ブクロ」(=池袋。「イケ」を省略)
などがありますが、こういう言い方の方が「通(ツウ)」な感じで、やさぐれ感も出ますね。プロっぽいです。何のプロだ?その土地のプロかな。
野球部やサッカー部が「チハ」(チワ)というのも、「その道のプロ」感を出そうとしているのかもしれません。
あ、「サザエさん」の三河屋のサブちゃん(だっけ?)も、
「チワー、三河屋です」
と言ったっけ?あれも「プロ感」を出すためかな?御用聞きの。どうなんざんしょ?