新・読書日記 2009_232
『アイドルのウエストはなぜ58センチなのか~数リミなる効果~』(飯田朝子、小学館:2008、3、1)
あの『数え方の辞典』の飯田朝子さんが小学館から去年(!)、こんな新書を出していた!知らなかった・・・たまたまネットで見つけて注文。1年経って、あまり知られていないということは、それほど売れなかったのだろうが、これはおもしろい本ですよ。数え方について、特に「8」という数や「5」「7」といった数が示す「数え方ではない意味」について書かれたもの。最初に出てきた、あるものを3個買う場合、
「1個99円のものと、3個で298円のものがあったら、どっちを買う?」
という設問に、迷わず「3個298円の方」と答えてから「あ!」と。そう、1個99円を3個買ったら、「297円」!こっちの方が安いではないか!明らかにこれは「298円」の「8」にだまされたケース。「8」の持つ魔力を、著者は「サブリミナル」の引っかけて「数(かず)リミナル」と名付けている。確かにあるよね。「五色(ごしき)沼」も「5色(ごしょく)」ではない。「五色(ごしき)」=「七色(なないろ)」なんですよね。そこが日本語の魔法。難しく、おもしろいのです。
タイトルの「アイドルのウエスト・サイズ」についても、小学館の編集者と一緒に、なんと103人のアイドルのウエストサイズを調べて統計化している。手作り感あふれる本ですよ。
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