新・読書日記 2009_229
『アスペルガー症候群』(岡田尊司、幻冬舎新書:2009、9、30)
最近時々耳にする「アスペルガー症候群」とは、実際はどんな病気なのか?興味を持って読んだ。この病気に特徴的なサインとは、
「表情や体の動きが、ぎこちなく不自然」「会話のキャッチボールができず、一方的に話す」「一人でいることを好み、他人に対する関心が乏しい」「人よりもモノに興味を示し、集めるのが好き」「言葉を文字通りに受け取り、冗談が通じない」「変化に対してパニックになりやすい」「興味のある分野には、驚くほど詳しい」とある。あ!「レインマン」に出てくるダスティン・ホフマンか!
この病気はオーストリアの医師、ハンス・アスペルガーが、それまでの20年間の臨床的経験を通じて1944年に著した論文で「自閉的精神病質」と呼んだもの、だそうだ。この病気の人は、ある意味「スゴイ!」。その「こだわりの強さ」で、社会的に大成功を収めた人もたくさんいることを、この本は教えてくれる。ただ、過去の人に関しては「あの人も、アスペルガー症候群だったのではないか」と、推測の域を出ないところが弱い。
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