新・読書日記 2009_231
『納棺夫日記・増補改訂版』(青木新門、文春文庫:1996、7、10第1刷・2009、3、10第22刷)
後半は詩から、哲学・宗教、思索へ。「詩作」から「思索」。そういう意味では、「書くこと」が「考えること」になっている、まさに「日記」であろう。
本の半分は「『納棺夫日記』を著して」という、その出版後の反響などについて書いている。この本の中に出てくる詩人の高見順が、死の1年前に刊行した詩集『死の淵より』の中の一編「電車の窓の外は」の表現は、吉井勇の詩『I was born』の中の表現に似ている。「糸トンボがおなかに卵を孕んでいる」という同じ表現があったように思う。どちらが先に書いたのだろう。また調べておきます!
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