新・読書日記 2009_205
『新型インフルエンザはなぜ恐ろしいのか』(押谷仁・虫明英樹、NHK出版生活人新書:2009、9、10)
2009読書日記205NHK記者の虫明氏が、東北大学大学院の押谷教授に話を聞いていく形の対談本。押谷教授は、WHO西太平洋地域事務局でSARSや新型インフルエンザの国際的な対応の指揮を執った専門家。今回の「新型インフルエンザ」は、春の時点で日本で騒がれた後は、夏に向けて報道が沈静化したが、着実に冬に向けて進行していると警鐘を鳴らす。報道にも問題はあるだろうが、やはり政府がどう危機対策の舵取りをするかといことが重要なのではないか。自民党政府から民主党政府に「チェンジ」したことで、対応はよりうまくいくのか?まさに「国民の命」を預かっているのは、現政府である。
また、57ページに「ヒトーヒト感染」と出てくる。これは「フェーズ4」。「フェーズ」の概念が導入されたのは2005年から。N5H1のような高病原性にはあてはまるが、今回の新型インフルエンザのようなものには馴染まない、のだそうだ。
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