新・読書日記 2009_194
『高速道路の謎~雑学から知る日本の道路事情~』(清水草一、扶桑社新書:2009、9、1)
いまや、車に乗る人も乗らない人も関心を持ち、日本の国の政治のメイン・テーマになってしまった「高速道路」の無料化。土日だけか、それともこれからずっとタダなのか。車に乗らない人や、高速に乗るほどト遠出をしない「車は下駄がわり」の人には全然関係ないのだが、それでも話題の中心であることは間違いない。
私は、車は運転するが、高速に乗ってまで遠くに行くことはほとんどない。たまにしかない。ETCだって付けてないし、今回の「騒動」のカヤの外である。
しかし、税金が絡んでくるということであるし、地球温暖化との絡みもあるし、そもそも日本の高速道路って、何でこれまでこんなに高かったのかなど、関心はある。でも、使ってないから、詳しい現状は分からない。
そこに、この本である。著者は行動の人である。日本の高速道路をほぼ全線走っているという。未開通区間に平行する一般道も大部分走って調べ、世界17か国の高速道路でも運転したほか、北朝鮮と中国の高速道路も体験したという、まさに「高速道路博士」だ。その「博士」が、今回の高速道路を巡る与野党の政策について、どう考えているかは、大変興味がある。「渋滞の基礎知識から動く渋滞、動かない渋滞」や「今後開通する注目路線」など、興味深い項目が目白押しである。この本を読んでいたら、ちょっと高速に乗りたくなった。
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