新・ことば事情 3727
「『光と影』か、『光と陰』か」
2009年10月23日、押尾学被告の初公判が開かれました。それを報じた「ミヤネ屋」のパネルで、「押尾学被告の31年の 光と影」
と見出しを出したのですが、
「これって『光と"陰"』ではないか?」
とちょっと疑問が。「影」は「影法師」「人影」のように、
「光が物をさえぎることで出来る、ものの形」
であり、一方「陰」は、
「光が当たらない暗い部分」
ですよね。その意味ではこの場合は、
「光と陰」
だと思います。ただ「光と影」の方が、「光と陰」より、文字面はかっこいい(収まりがいい)んですよね。
それと、「影」は、「光」を「実像」とした場合の「虚像」というふうに捉えることも出来ます。どちらが「実像」でどちらが「虚像」なのかは分かりませんが、もしかしたら、世間の脚光を浴びていたこれまでの俳優人生が「影=虚像」だったのかもしれません。それなら、
「光と影」
でもOKかなと。Google検索では(10月23日)、
「光と影」=154万件
「光と陰」= 8万8500件
と、「光と影」が圧倒的ですが。いつもとっても表記に迷うんです、この「光とカゲ」は。あ、カタカナでもいいかな?
「光とカゲ」=3万3200件
「光とかげ」= 6560件
でした。ついでに平仮名にしたら、「とかげ」の一種のようですね。
(2009、10、23)