新・ことば事情 3724
「パー券」
今年(2009年)の2月16日のことです。朝日新聞(大阪版)を読んでいたら、
「大賀社長側 知事のパー券購入~大分キヤノン操業年」
という見出しが。その見出しの、
「パー券」
に目が引かれました。私の持っている「パー券」のイメージは、
「ディスコ(今なら「ク/ラブ」か?)などで開かれるパーティーなどのチケット」
のイメージです。
「パーティー券」→「パー券」
という、とっても大胆な省略法。ちょっと軽い、「パー」のイメージがあります。
この記事の指す「パー券」は、記事本文を読むと、
「政治資金パーティーのパーティー券」
のようです。うーん、それが「パー券」?ちょっとイメージがなあ。
産経、毎日、読売新聞は、
「政治資金パーティー券」
としていました。
その後9月30日の大阪市内版でも朝日新聞は、
「知事後援会~パー券収入8割」
という見出し。さらに10月27日の朝刊にも、
「パー券収入も虚偽記載~首相資金団体見栄えで水増し」
という見出しで、本文は「パーティー券収入」と書かれていますが。
朝日は「パー券」という省略語、お好きなようです。
(2009、10、27)
(追記)
2011年3月2日の産経新聞で、前原誠司外相の政治団体が、50万円分のパーティー券を買ってもらったとされる会社が「買っていない」と言っている記事を載せていました。その見出しで、
「パー券」
という省略形を使っていました。翌3日の毎日新聞も、
「パー券」
を見出しに使っていました。1年半ほどの間に、朝日だけでなく産経・毎日も「パー券」を使うようになったようです。読売は使ってないのかな?気付かないだけかな?