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『道浦TIME』

新・ことば事情 3717

「『~に言及』か?『~を言及』か?」

「ミヤネ屋」のNデスクからの質問です。

『「赤字国債発行の可能性『に』言及する」でしょうか、それとも「赤字国債発行の可能性『を』言及する」でしょうか?』

答えは「に」

「に」「赤字国債発行という事態にまで達する可能性に『言及=言い及ぶ』」ので、「そこに至るまでの『過程』を含んだ言い方」になります。それに対して「を」は、単に「赤字国債発行の可能性」という「事象のみ」を指しているので、「そこに至る『過程』」は含まれていません。この場合、本当は赤字国債なんて発行したくないけど、仕方なくそうなってしまうかも、というニュアンスを表すのであるならば、「に」の方がいいでしょう。

もしこれが、

「指摘する」

ならば、「を」です。「指摘する」の場合は、結果を指せば、それに過程が付随するからです。・・・というふうに答えました。

                (2009、10、15)

2009年10月24日 14:38 | コメント (0)