新・読書日記 2009_189
『すべての経済はバブルに通じる』(小幡績、光文社新書:2008、8、15)
バブルはそのこと自体がすべて」
という説明は、最初、「説明を逃げてる!」と思いましたが、読み進めるうちに、ちょっと納得。しかし、「バブル」は人をうらやむ、相対評価だから起きるのであって、「人は人、自分は自分」という絶対評価の中では起きないのではないか?とも感じた。
そして「金融資本主義」は「キャンサー・キャピタリズム」であると看破する著者、この本が出た時点では、まだ「リーマンショック」は起きていないにもかかわらず(直前!)、緩やかにそれを予言している!鋭い透視は、冷静なデータ分析と巨視的な視点に支えられているのだろう。
これを読んで、勝間和代氏は金融資本主義の走狗・広告塔に過ぎないということが、よくわかった。経済を「ガン化」させることを促進させているのだ。それは一部の人の精神を「ガン化」させているかも知れない。(うまくフィットする人は、いいのでしょうが)
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