新・読書日記 2009_174
『芸のためなら亭主も泣かす』(中村うさぎ、文春文庫:2008、8、10)
「芸のためなら女房も泣かす」と言えば、春団治だが、近頃は「男女逆転現象」が・・・。
『週刊文春』の連載エッセイを単行本にして2006年に出したものを、2年後に文庫化したもの。昔は中村うさぎのエッセイ、よく読んでいたのだが、一時期、読まなくなった。ちょうどその頃のもの。だって、「一体この人は、どこまで壊れていってしまうのか?」というのがわからなくて、怖かったんだもん。ブランド物、ホスト、整形と来て、ついにデリヘル嬢...普通じゃないっす。その真面目さというか、特攻隊のような突っ込み方。最近はまた、お役所の人と「区民税滞納」で闘っていて、それは共感を持てるのでまた読んでいたのだか、ここ数か月、何だかまた話が重くなってきて、「大丈夫か、中村うさぎ!?」という感じ。昔の「北杜夫」のような感じがする。躁鬱の気があるのではないか?おもしろいんだけど、巻き込まれる周囲の人は大変だと思う。本人はわかっちゃいるけど...なんだろうなあ。
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