新・読書日記 2009_143
『仕事をするのにオフィスはいらない~ノマドワーキングのすすめ』(佐々木俊尚、光文社新書:2009、7、20)
著者はメディア関係の本を精力的に書いている。ついこの間も、著者の『2011年新聞・テレビ消滅』(文春新書)という本を私も読んだばかり「グーグル」についての本も書いていた。ネット関係にも詳しい。そこで本書だが、『仕事をするのにオフィスはいらない』、フムフム、なかなか魅力的なタイトルだが・・・つまりモバイルのネット関係の道具があれば、固定の場所(オフィス)は要らない、と。スタバのようなカフェ(無線LANが使える)や相手の会社のオフィスの隅でも、自宅でも、「どこでもオフィス」になってしまうということで。固定の場所ではないという意味で「オフィスは要らない」ということのようです。そりゃそうだな。
サブタイトルの「ノマドワーキング」の「ノマド」とは、聞き慣れない言葉だが、「遊牧民」のことだそうだ。流行らそうとしているのかな。ひと昔、ふた昔前なら「ジプシー・ワーキング」とでも名付けていたかもしれないが・・・。
そして「クラウド(コンピューティング)」という言葉も出てくる。この本を読む数日前に、日経新聞夕刊の1面トップの見出しにもなっていた。「これからのコンピューターのあり方」みたいなもので、「クラウド=雲」。ただ、これに関してはちょっと「雲」をつかむような感じで、コンピューターの最先端の使い手ではない私には、あまりカンケーナイかなあ・・・と思った。
実はこの本を読む前に、2ちゃんねるの元・管理人ひろゆき(西村博之)氏の本を読んだのだが、その中に「クラウド・コンピューティング」と「Web2、0の法則」は「ほぼ同じ」、つまり、コンピューターの次の商売を考えている人たちの「キャッチコピー」だという説があって、「そうかもなあ」と思っていただけに、それほど「ホホウ、なるほど」というふうには読めなかった。先入観があるかもしれないが。で、そのあたりは難しそうだし、飛ばし読みしてしまいました。関心のある人には、興味深い本かも。