新・読書日記 2009_57
『日本語の作法』 (外山滋比古、日経BP社: 2008、10、8第1刷、2009、2、16第3刷)
前も書いたかもしれませんが、外山滋比古さんといえば、高校から大学時代、つまり今から30年ほど前によく読んだ人。でも最近また、その頃の書物の復刻版(?)や、新しい書物がよく出ているのですね。すごいです。
この本も「日経ビジネスアソシエ」という雑誌に2005年10月から2008年7月まで連載されていたコラムから抜粋されたもの。頑張っておられるなあという気がします。
「外来語、カタカナ語を乱用するのは怠けであり(中略)不届きである」
というのは、同感。これは「コンプライアンス」という言葉に向かってのひとこと。
「イギリスのチャーチル元首相は『大声で話すと、知恵が逃げ出す』と言った。」
のだそうです。たしかになあ・・・。
「大正の中頃のこと、『とてもきれいだ』というような言い方が始まって、心ある人は心を痛めたという。」「とても」の後には「否定」を伴うのが普通で、「とても」を強調語に使うのは「破格」だったそうだ。今の「全然」と似てますね。
などなど、薄い冊子ですが、勉強になります。
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