新・読書日記 2009_53
『言語学の戦後』 (田中克彦、聞き手・安田敏朗・土屋礼子、三元社:2008、10、31)
田中克彦先生に、安田敏朗・土屋礼子の両氏がインタビュアーになって話を聞いたもの。かなり専門的な話なので、興味のない人にとっては、まったく「なんのこっちゃ」みたいな本ですが、多少興味のある方にとってはとてもおもしろく貴重な一冊と言えるのではないか。以前、爆笑問題の二人が田中先生に話を聞くテレビ番組の内容を本にしたものがあったが、あちらは入門者向けにやさしく話されて(書かれて)いたが、これは専門的。以前読んだ、鈴木孝夫との対談の方が私はおもしろかった。安田と田中は、直接の師弟関係でもないし年齢的な隔たりなどもあって、全体の雰囲気としてやや遠慮があるように感じられた。
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