USBのデータを調べ、海外の組織に機密情報を流している黒幕が戸塚ではなく、内調の犬飼だと気付いたエリカ。その時、犬飼からエリカの携帯に連絡が入る。犬飼はエリカにバレたと察して航太郎を誘拐していた。犬飼は、盗んだ情報と、戸塚を殺した死体、その二つを持ってこなければ航太郎の命はないとエリカに伝える。犬飼が指定した取引の時間は今夜9時。エリカには僅かな時間しか残されていなかった。
エリカは純平と事務所へ戻り、郵便物の中から1枚のDMに目を留める。それは戸塚宛に送られてきたチャリティバザーの招待カードで、会場となる教会のシンボルマークは戸塚シークレットサービスのロゴにも使われているフクロウだった。エリカはこのDMから何かを読み取り、近くにあったフクロウのランプを掴んで教会へと向かう。エリカと純平が教会に着くと、フクロウのランプに気付いた牧師が声をかけてくる。
エリカは戸塚の顔写真を見せ、知らないかと牧師に訊ねる。牧師は知らないと答えた後、なぜか礼拝堂で祈る事をエリカに勧める。そして、エリカが言われた通り、礼拝堂へ向かうと、そこに戸塚が現れる。DMはこの教会にいるという戸塚からのメッセージだった。USBのデータを見ていない戸塚はエリカから犬飼が犯人だと聞いて納得。戸塚は以前から犬飼を怪しいと疑っていた。エリカは航太郎が犬飼に誘拐された事を伝え、それを聞いた戸塚は犬飼がエリカに出した条件を見破り、エリカが自分の命を狙っていると察する。
エリカはアーミーナイフを戸塚に向け、2人は息詰まる攻防戦を繰り広げる。優位に立ったエリカは戸塚の喉元にナイフを振り下ろそうとして躊躇。次の瞬間、戸塚はエリカのみぞおちに当て身を食らわせ、エリカが落としたUSBを拾い上げる。戸塚は意識が朦朧となるエリカに俺のミッションだと伝えてその場を去っていく。
そして午後9時。取引場所では犬飼が今夜の取引相手と電話で話していた。戸塚はそんな犬飼に背後から接近し、後頭部に拳銃を突きつける。戸塚はUSBと取り出し、航太郎を返せと犬飼に要求する。犬飼はUSBの中身を確認し、戸塚は航太郎の安否を気にする。航太郎は近くに監禁されていた。戸塚はモニターを通して航太郎の無事を確認するが、犬飼はその一瞬の隙を突いて戸塚の拳銃を奪う。犬飼の部下たちも一斉に銃口を向け、絶体絶命のピンチを迎える戸塚。その時、高い場所からドラム缶が転がってきて、それに気をとられた犬飼たちの前にエリカが現れる。エリカはパソコンに挿してあったUSBを奪い返し、遅れて純平もやってくる。すぐにエリカは航太郎が無事かを問い出し、犬飼は近くにいると答える。
この後、戸塚に問い詰められ、犬飼は事件の真相を語り始める。犬飼が海外の組織に機密情報を流し始めたのは5年前。犬飼は追っていた組織と極秘に接触し、逆に相手から取引しないかと持ちかけられたという。半年前の作戦の詳細を漏らしたのも犬飼。だが、内調は協力者を組織に潜らせた戸塚を犯人と疑ってしまったのだ。イリーナを殺したのも犬飼の差し金だった。戸塚がスパイをした理由を訊ねると、犬飼は金のためだとハッキリ答える。犬飼はもう一度チャンスをやると言ってエリカに拳銃を手渡す。犬飼は戸塚を殺せば航太郎を返すとエリカに約束。犬飼は全ての罪を戸塚に着せて幕引きさせるつもりだった。腹を括って死ぬ覚悟を決める戸塚。エリカは航太郎と助けるため、戸塚に向かって拳銃の引き金を引いて…。