2019年春、“阪神大震災の記憶”と“助け合いの心”を次世代に伝え続けた男性が末期がんとの闘いの末、死去した。 厳しい闘病生活の中で彼はなぜ全力で震災に向き合いつづけたのか? そして息子たちに継承しようとしていた“遺志”とは? 阪神淡路大震災から25年。2009年から10年にわたる取材で記録した彼の姿から震災への向き合い方を考えていく。また“音楽”が窮地に立たされている今だからこそ改めて松原氏が伝えてきた“音楽の力”を再認識する機会にしたい。