ストーリー

13時限目
6月27日(土)
ジュネーブから来た博士

  鑑の家にスイス・ジュネーブからティム・バーナーズ・リン博士が突然押し掛けてくる。彼女は人類最高の頭脳が集まるスイスの素粒子物理学研究所、CERMの所長だった。純音は鑑との関係をティムに訊ねる。事の発端は鑑が高校生の時に雑誌「ネイチャー」に発表した論文「どこでもドア設計論」だった。あまりにも革新的で、世界中で物議を巻き起こした鑑の論文。素粒子物理学の最先端を担っているCERMのプライドは大いに傷つけられ、ティムは研究員を総動員してこの論文を検証する事に。

  当時、高校生の鑑を日本から呼び、CERMで行われた論文の反証実験に立ち合わせたティム。だが、ティムたちが用意した反論は全て跳ね返され、論文は正しいと認める結果に。そしてティムの神経を逆なでしたのは鑑の態度。実験中、鑑はずっと携帯電話でゲームをやっていたという。ティムは怒りを堪えながら、CERMの所長として迎えると鑑に正式に要請したが、鑑は深夜アニメが見たいと誘いを断って帰国。その後もティムは何度も電話やメールなどでCERMへの参加を鑑に呼びかけ続けているという。

  今回、ティムはCERMへの参加を改めて鑑に要請するために来日したのだ。鑑はこの誘いを断るが、ティムは引き下がるつもりがなく、良い返事をもらうまで鑑の家に居座り続けると表明する。翌朝、鑑は純音と共に銀杏学園へ出勤。ティムは引きこもりだったYD病の鑑が教師になっている事に驚く。ティムは学校までついてこようとするが、鑑は関係者以外立ち入り禁止だと念を押して学校に入っていく。

  この後、鑑は授業を始めようとして困惑。目の前には制服を着たティムが生徒の1人として座っていた。暦はティムから事情を聞き、体験留学生としてティムを学校に迎え入れたのだ。暦はティムが鑑の家にホームステイしている事を教え、女子生徒たちに緊張が走る。ティムは限定150体のフィギュアや豪華な食事など、あの手この手を使って鑑の気持ちを変えようとする。だが、鑑は誘惑に負けず、CERM参加の話を断り続ける。花音たちは鑑とティムの関係を純音に訊ねる。事情を聞いた花音たちは鑑が教師を辞めてしまうかもしれないと大慌てになり、阻止するために行動に出る。

  七海たちは鑑から手を引いてほしいとティムに直談判。花音は自分たちが鑑を必要としていると訴える。騎咲はCERMがあるジュネーブへ行くか行かないかはっきりさせようと提案。ティムはその提案に乗り、勝負しようと鑑に持ちかける。ティムは鑑が勝ったら引き下がるが、負けたら一緒にジュネーブに来て欲しいと鑑に伝える。そして、ティムは「物体の瞬間移動の問題点とその解決法を公式にせよ」という問題を出題。鑑は勝負を断ろうとするが、ティムにうまく丸め込まれて受ける事に。タイムリミットは日没の6時28分。だが、これは鑑が解こうとしても1週間はかかるであろう難問だった…。

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