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#272

隠して急いで省略(後編)

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下校途中で蘭、コナン、園子は英語教師・ジョディに声をかけられ、喫茶店に行く。その喫茶店のすぐ前のエスカレーターで興信所の所長・中条が何者かに刺殺され た。中条は抱えている封筒に血で書いた『○×△』というダイイングメッセージを残す。

このビル内の会社の横領事件の内部調査を依頼された中条は調査結果の報告のた めに来ていたという。横領犯人が中条を殺害して封筒の中身の証拠書類を奪ったらしい。中条が中間報告で疑わしい社員をピックアップした58人のリストが容疑者リストということになる。このリストとダイイングメッセージの『○×△』はどうつながるのか?

コナンは封筒に書かれた文字がもう一つあることに気づく(前回まで)。封 筒からはみ出していた中条のメッセージはエスカレーターの踏み板から見つかった。 封筒の文字より少し大きい『□』という文字だ。この『□』と『○×△』が何を表すのか、コナンたちにも、目暮警部にも分からなかった。ジョディは殺害現場で鑑識員 につまみ出されるコナンを見て、「ダチョウさんですね」と言う。アメリカでは「頭隠して尻隠さず」のようなドジな人をダチョウのようだと表現するという。コナンはジョディの言葉から、血文字の暗号を解くヒントを得る。さっそく目暮警部に、文字の一部分を隠すと記号のような形になること、急いでいる時には文字を省略して書くことがあることを示唆し、目暮警部は容疑者リストから該当する文字の使われている名前を探す。漢字4文字の内、後ろの3文字が上半分を隠すと『○×△』になる名前があった。しかも、最初の一文字を省略して書くと『□』になる。踏み板に書かれた□以外の文字は封筒と中の書類にまたがって書かれていたのだ。

コナンと目暮警部は ビル内のオフィスで容疑者をみつけ、事情聴取を始める。が、容疑者は証拠書類を見 せろと開き直る。「僕が犯人なら、書類はもう燃やしている」とうそぶく容疑者に、コナンはシュレッダーから取り出した書類を突きつける。血文字が目印になって、簡 単に断片をつなぎ合わせることができたのだ。犯人は「学生時代に『○×△』や『大口』というあだ名で呼ばれていたが、やっとその意味が分かった」と観念する。

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