「ツアー最少スコア&最年少優勝!」
とんでもないアマチュアが現れました!
日本女子ツアー初出場の韓国人アマチュア・キム・ヒョジュ(日本での登録名はキム・ヒョージュ)選手が、4日目の最終日に11アンダー・61というツアー最少スコアを出し、更に16歳332日でのツアー最年少優勝を果たしました。2位の佐伯三貴プロに4打差を付けての圧巻の優勝です。
このキム・ヒョジュ選手、韓国女子ツアーの今季開幕戦でも初日から4日間首位を守り続け、2位に9打差を付けての優勝を果たしています。
私もこの名門・六甲国際のコースは何度もラウンドしてきましたが、1ラウンドで11アンダーが出るコースではありません。
コースセッティングや使用ホールが違うとは言え、一昨年同じ六甲国際で行われた男子ツアー・パナソニックオープンでの優勝スコアは3日間(大会初日中止の為短縮)で−6だったぐらいですから。
私も休日に観戦に行って来たのですが、ヒョジュ選手はどんな状況でもバーディーが一番狙いやすいポイントに自分のベストショットのイメージを作りあげ、自信を持ってスイングしているように見えました。
特にそれは最終日の最終18番ホールのセカンドショットに凝縮されていました。
セオリーとして考えた時に、2位とは4打差があり、パーでも余裕の優勝という選手が、普通なら池ポチャのリスクのある左サイドは狙いません。
しかし彼女はバーディー狙いでよりピンに近い左サイドを攻めたのです。攻めた結果は左バンカーに入るミスショットでしたが、そこからパーセブで優勝を決めました。最後まで守りに入らない16歳のゴルフに度肝を抜かれました。
一つテレビ中継で残念だったのは、ヒョジュ選手が左バンカーに外した時に、実況アナと解説者が「これでLPGA記録の18アンダーはなくなりました。」と、バーディーの可能性がゼロであると言い切ってしまったことです。
これだけ乗りに乗っている選手なら、チップインバーディーをしてくる可能性はゼロではありません。これまでいくつもそういうシーンを私は見て来ています。もし私なら確率は少なくともバーディーの可能性に期待を膨らませられる様なシーンにしたでしょう。
そのプレーヤーの心理は本人にしか分かりませんが、私は少しでもプレーヤーの心理状況を理解する為に、アマチュア競技に出場したり、プロ選手のキャディーをさせてもらっています。
話しは変わりますが、観戦後、イ・ボミ選手ファミリーに夕食をお誘い頂き、いつもの焼肉たじま屋さんへ。
ボミファミリーも日本スタイルの霜降りのお肉に「チェゴ!(最高!)」と舌鼓を打っていました。
お店の大将の女の子のお孫さんがジュニアゴルファーなのですが、ボミプロからのボールと手袋のプレゼントにとても嬉しそうに目を輝かせていました。
今季初優勝したボミプロも、アマチュアながら記録尽くめの初優勝を果たしたヒョジュ選手も、これからのジュニアゴルファー達に大きな夢を与えている存在なのは間違いありません。
さて、いよいよミズノオープンが開幕します!コース紹介や選手情報、大会の状況などを現地から随時アップしていきます。