「またキャディやりました 1」
5月の日本プロゴルフ選手権に続き、先週末の関西オープンでキム・ヒョンソン(金 亨成)プロのキャディをやりました。
前回はピンチヒッターで決勝ラウンドの2日間だけでしたが、今回は予選ラウンドの初日から4日間通してのキャディを引き受けました。
初日は8月らしく灼熱の太陽が照りつけ、気温35度、湿度70%前後、無風というじっとしているだけでも汗が噴き出して来るような気象条件。
キャディを生業としていない私が、アップダウンの激しい小野ゴルフ倶楽部を約20kg近いキャディバックを担いで18Hラウンドするのは、想像を絶する過酷さがありました。
選手だけでなくキャディの棄権者も続出し、私も途中ふらふらになりました。
スタートから8ホール目あたりで体が重くなり、10ホール目になると足が前に出て行きません。その後わき腹が痛くなって心臓の鼓動が速くなり・・・。
「次のティーグランドで、ヒョンソンに申し出て棄権させてもらおう・・・」と本気で考えてしまいました。
私の体の不調と合せたかのようにヒョンソンのスコアも崩れ始め、前半2アンダーと完璧な滑り出しをしたにも関わらず、その貯金も無くなってしまいました。
ここで棄権したら何の為にキャディを引き受けたのか・・・。ヒョンソンの力になることは勿論のこと、プロと同じフィールドに立って技や考えを勉強する為です。
「ヒョンソンのプラスアルファーの力になれなくても、バッグだけは最後まで運ぼう!」と気合を入れ直しました。
残り3ホールになってコース内にはこれまで全く無かった風が吹き始め、少しだけ涼しさが感じられるようになりました。
私にとってまさに神風です。
途中ヒョンソンと会話を交わす余裕も失っていましたが、「ヒョンソン、イホール、バーディー(このホールバーディーとろう!)」と二人に笑顔が戻ってきました。
ヒョンソンはショットの調子が悪く、この大会から使い始めた長尺パターの調子もいまひとつ上がらずに、初日を+4の93位タイで終えました。
初日のラウンドを無事完走すると、私はプロゴルファーやプロキャディの皆さんから「今日の完走はすごい!プロキャディでも今年一番の苦しさだったんだから。」と励まされ、「諦めなくて良かった」と改めて思い、少し自信が付きました。
大学時代のトレーニングで、あまりの厳しさに倒れて起き上がれなくなったことがありましたが、その時よりも過酷だったような気がします。
2に続く・・・