「ゴルフ男子ツアー開幕!!」
先週末、日本プロゴルフツアーが開幕し、4日間取材に行って来ました。
今年も開幕戦は『東建ホームメイトカップ』
“復興東北!頑張れ東北!東日本大震災チャリティゴルフトーナメント”と銘打たれ、主催者は開催前に被災地に2億円の復興義援金を送ることを決め、さらに観戦チケットの全収益、期間中に選手達が募金活動を行い集まった金額約1500万などを被災地に届けます。
マスターズで活躍したアマチュアの松山英樹選手も、帰国後すぐに言葉通りボランティア活動をしているそうで本当に頭が下がります。
また今シーズンは、「今、日本のために」とのスローガンを掲げた日本ゴルフツアー機構(JGTO)が主管するトーナメントでは、主催者、選手会、JGTOが協力して、各大会の賞金総額の6%を義援金として拠出することになっており、ゴルフ界も東北復興に力添えしたいと一丸となっています。
そして、例年以上に注目された開幕戦を制したのは高山忠洋プロでした。
石川遼、片山晋吾の歴代賞金王に挟まれての最終日・最終組は、高山にとって相当のプレッシャーだったと思いますが、1番ホールからバーディーの好発進をし「前半は自分のリズムでプレー出来ました」と振り返ったように、傍目にはセーフティーリードにも思える4打差を付けバックナインに進みました。
ところが、14番ホールで片山がバーディーを奪い高山に2打差に詰めよった瞬間、最終組の主役は高山から片山のような雰囲気へと変わりました。
続けざまに15番ホールで片山が完璧なドライバーショットを放つと、最終組の空気は完全に片山が支配しました。最終組に付くギャラリーの皆さんが片山の「勝ちへの強い執念」に大声援を送り、そうさせたのです。
そのグリーン上、片山は3メートル弱の絶好のバーディーチャンス。一方の高山は6メートル弱の微妙な距離。
何とも言われぬ緊張感に包まれた状況の中で、高山はバーディーパットを見事に沈めてきました。このバーディーに私は鳥肌が立ちました。
「気持ちだけは晋吾さんに絶対に負けまいと、とにかく強気で行きました。」と高山は渾身のガッツポーズ!事実上、決着が付いた瞬間でした。
この勝利は、間違いなく高山のステージを1つも2つも上げることになるはずです。
優勝争いからは少し後退しましたが、石川のプレーからも最後まで諦めないという執念を感じました。
最終18番ホールのチップインバーディーにはファンの皆さんも拍手喝采、さすが千両役者というワンシーンでしたが、私はあのバーディーよりもピンチに陥った11番パー4でのスーパー・パーセーブに凄みを感じました。今シーズンの石川に大きな期待を感じる1シーンです。
選手達の力強いプレーは必ず東北にも届いているはずです。