「関西代表・滝二優勝!!」
戦後初、関西勢同士の決戦となった第89回全国高校サッカー選手権大会・決勝戦。
勿論私も、デジカメ片手に国立に取材に行って来ました。
(久御山ベンチ「近畿から日本一を!」の思いが綴られた色紙)
(滝川第二ベンチ「近畿から日本一を!」の思いが綴られた色紙)
試合前に両校の校歌が流れるのですが、大きな声で校歌を歌う京都府代表・久御山松本監督の一方、決戦前、校歌を聴きながら大粒の涙を流す兵庫県代表・滝川第二の栫監督。とても対称的ですが、それぞれの決勝に懸ける気持ちが伝わってくる両監督の姿でした。
試合結果は5−3。滝川第二が兵庫県に1938年以来、戦後初の優勝をもたらしました。
栫監督が試合前に流した涙は、自身が滝川高校OBであること、と同時に長きに渡り滝川第二サッカー部の歴史を築き上げてきた黒田前監督の存在がいかに偉大で、それを引き継いだ栫監督の重圧となってのしかかっていたのかを表していたのではないでしょうか。
試合終了後は何度もベンチに腰をおろし安堵の表情を浮かべていた栫監督の表情がとても印象的で、初優勝を手放しに喜んでいるようにはとても見えませんでした。
私はと言えば、優勝の瞬間、歓喜に包まれるであろう滝川第二ベンチを撮影しようと監督の真後ろでデジカメを構えていたところ、私と視線があった栫監督が握手を求めてくれたので、ついついデジカメを止めて握手を・・・
「しまった!デジカメを廻し続けていれば‘優勝監督と試合終了直後に握手’という決定的瞬間だったのに・・・」
後の祭りです。カメラマンなら、デジカメをまわしながら握手をしていただくべきだったかもしれません。
敗れはしましたが、久御山も「きみは君らしく」というスローガン通り劣勢の中、最後まで諦めずに久御山サッカーを展開しました。試合後、久御山イレブンからも笑顔が見られました。悔しさはあるでしょうが、悔いの残らない試合だったのでしょう。
表彰式では選手が口々に「最高の試合やったやん!最高の笑顔で終わろうぜ!」と声をかけあっていました。本当に「きみは君らしかった」久御山イレブンにも大きな拍手を送ります!
毎年この大会では、選手達のひたむきな姿から沢山の勇気と感動をもらいます。
また一年、次の90回大会に向けて、私も負けていられないなと、年の始めに身が引き締まる思いがしました。
私がディレクターに初挑戦した取材の模様は、明日11日のす・またんで5:38頃から放送の予定です。