「サムライブルーの夢は続く」
日本の戦いが終わりました。
パラグアイ戦、格上と言われるチームが相手でしたが、
120分という死闘を繰り広げ、本当に最後まで全員が団結して、
粘り強く戦い抜けたと思います。
が、本音を言うとやはり悔しいです・・・。
今大会で得点した本田選手、遠藤選手、岡崎選手は、全員
「全国高校サッカー選手権」に出場し、国立競技場を目指していた
選手達です。
入社以来19年、高校サッカーを担当している私は、彼らの活躍を
高校時代から見て来ました。それだけに悔しさもひとしお。
本田選手は大阪出身で、中学時代はガンバ大阪のジュニアユースに
所属していましたが、ユースチームへの昇格が出来なかった為、
石川県の星陵高校へ進学しました。この時ユースに上がれなかった
悔しさが、その後の原動力になったそうです。
そして、星稜高校3年の時には高校サッカー選手権大会で、
キャプテンとして、チームを石川県勢としては初のベスト4に
導きました。
実はこの試合、私が実況担当しており、今でも語り継がれる
名勝負になりました。
優勝候補筆頭の千葉県・市立船橋高校との準決勝。
1−2で星稜高校が1点ビハインドのまま後半ロスタイムに入りましたが、最後の1プレーとなったコーナーキックで見事に同点に追いつきました!しかしPK戦に破れ、星陵高校はベスト4に終わりました。
振り返れば、本田選手の大一番の分岐点はPK戦敗退なのですね。
今更、私が本田選手のプレースタイルを語るまでもないですが、
高校時代一番印象に残っているのは、「強烈なキャプテンシー」
すなわち統率力です。
チームの中で、技術は勿論際立っていましたが、それよりも
チームをまとめるリーダーシップはとても高校生とは思えないほど
周囲に影響力を持っていました。
石川県の地元出身の他のチームメイト達は、
関西弁で声が大きく、しかも自己主張がはっきりしている本田選手に
最初の頃は引き気味になってしまっていたようですが、そこはあの
キャラクターで巻き込んでいき、チームをしっかり一つにまとめていました。
きっと、日本代表に入っても臆する事無く自分をアピールし、周囲を
認めさせる存在感を発揮し、チームを一つにしていたのでしょうね。
今大会、決勝トーナメント進出を決めた直後に、
「目標はまだ遥か先にあるので、(ベスト16では)満足出来ないです!!」と言い放った彼の表情がとても印象的でした。
この思いがある限り、私達はこれからも本田選手の躍進を目にして行くことになるでしょう。
敗退はしましたが、この大会で、サムライブルーは次に繋がる素晴らしい戦いが出来、日本のサッカーのレベルを世界にアピール出来たことは間違いないと言えます。
4年後まで夢は持ち越しです!!