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尾山憲一(ytvアナウンサー)『スポ根劇場尾山の大将』

日本最高峰の闘い ( スポーツ ) > ( アメフト ) 

勝ちきれなかったので晴れやかな笑顔はなかった・・・





負けなかったけど涙があふれた・・・





関西学生アメリカンフットボールリーグ最終戦
立命館大学vs関西学院大学


6戦全勝の関学は勝つか引き分ければ単独優勝。
前節、京大に敗れ1敗の立命館は勝たねば先はない…


快晴微風の絶好のコンディション@長居スタジアム





【立命館大学 0−0 関西学院大学】


野球同様の点取りゲームにおいて【0−0】のスコアレスドロー
関西学連で長年競技に携わっている方々も、
優勝がかかった大一番でのスコアレスドローは記憶にないと話した。


点を与えなければ負けない


この試合、両軍守備陣が輝いた。
立命館はオール4年生ディフェンスが関学を圧倒、
関学も主将池永・副将の池田・鳥内らが立命館を2年連続シャットアウトした。


関学は引き分けでも単独優勝となる一戦。
関学鳥内監督は、特に後半徹底した引き分けを視野に入れた作戦を決行。


第4Q残り5:06からは徹底した時間コントロール。
それまでノーハドルオフェンス(作戦確認のための輪を作らず、
相手に考える時間を与えない作戦)を徹底していたが、
この時間からは遅延行為ギリギリまで作戦の輪を作り時を刻んだ。


いつもの関学だと、
残り時間2~3秒残してフィールドゴールトライ状況を作り、
成功したら3点入りそのまま勝利する流れを作る。
仮に外しても引き分けとなり再戦、攻めた結果だから仕方ないとなるが、
残り10数秒をニーダウン(攻めずに時間を消費)した。


通常のリーグ戦の最中だったり、
今回も全勝同士の戦いであり、勝った方が単独優勝・引き分けだと再戦の状況ならば
もちろん戦い方も変わっていたはずだ。


今季自チームの攻撃陣と守備陣の力関係、決戦当日の相手との力関係、
試合の流れ…すべてを総合的に考え、瞬時に決断した指揮官。


最も重要なことは「単独優勝」すること。
そこにそれぞれの感情は一切関係ないのだ。


しかし、試合後は・・・


攻撃コーチ&オフェンス陣の複雑な表情
守備コーチ&ディフェンス陣の戦い切った表情


おそらく日本学生アメフト界最高峰の何かが4Q48分、
あのフィールドでぶつかり合っていたと思われる。


東と西の代表が雌雄を決する「甲子園BOWL」は一発勝負の面白さがあるが、
毎年毎年顔を合わせるリーグ戦には、過去の歴史、学校同士のライバリー関係など、
戦う側も見る側にも独特の思い入れがある。


ここ数年、最終戦で死闘を繰り広げてきた関学と立命館。
今季の0−0引き分けで決着は来年の最終戦に持ち越しとなった。


両チームの選手・首脳陣に心から拍手を贈りたい。

投稿者: 尾山憲一 日時: 2013年11月26日(火) |

アナウンサー