野球は2死から… ( プロ野球 ) > ( 阪神 )
MLBオークランド・アスレッチクスのGMビリー・ビーンによると、
『野球という競技は、3つのアウトを取られなければ何でもできる』
と話しています。
(マイケル・ルイス著:マネーボールより)
逆に考えると、3つのアウトを取られたら何も出来ないのであり、
9イニングの合計である27個のアウトを取られたら、
すなわち試合終了になる。
かつて、阪神タイガースを3度指揮した吉田義男氏も話していた
‘27個目のアウトを取る難しさ’
昨夜の試合で、勝って試合を締める大変さを痛感した。
阪神横浜の6回戦
2−0横浜リードで迎えた9回裏、阪神最後の攻撃も2死ランナーなし…
マウンド上には横浜の新守護神:石井が君臨していた。
絶体絶命…
今月最後のゲーム…これで負けると借金で4月を終えることになる…
しかし、代打今岡の執念の内野安打から始まり、
そこから1人1人の打者が石井に襲い掛かり、
なんと都合5連打で逆転サヨナラ勝利を収めたのだ。
主役はアニキだったが、
それまで好機をことごとく潰してきた選手個々の意地が最後の最後に花開いた。
横浜の若き新守護神・石井は、耳が不自由なハンディキャップのある左腕。
中日時代に話を聞いたが、甲子園の阪神ファンの大歓声もほとんど耳に入らない。
しかし、ほぼ耳が聞こえない状態でも、襲い掛かる阪神打線の脅威と、
27個目のアウトを取る難しさで自身を失っていたように映った。
野球はツーアウトから…
よく聞くこの格言は、間違いなく存在した。