新しい指標 ( プロ野球 )
‘セイバーメトリクス’と言う言葉をご存知でしょうか???
最近は、Nスポーツ紙の火曜日版や新しい週刊野球雑誌で取り上げられています。
これは、プロ野球選手の能力を測る新しい基準のことで、
日本では今季になって急速に使われ始めました。
元々MLBオークランド・アスレッチックスのGMビリー・ビーンが、
この手法でチームを改革したことで有名になりました。
Nスポーツ紙の説明によりますと、
アメリカの野球学会の略称(SABR)と測定基準を意味するメトリクスを組み合わせた造語で、
従来の打率・打点・防御率だけではない、新しい客観的な判断基準とのこと。
例えば、野手ならば…
★OPS(出塁率+長打率を足した数値)⇒打者の総合評価指標
★RC(選手個人がチーム総得点のうち何点生み出したかの指標)
★BB/K(四球÷三振)⇒打者の選球眼を計る指標
ですから、打率順位では下位ながら、OPS順だと上位にいく選手もいます。
投手なら…
★DIPS(投手の責任を明確にできるものを三振・四死球・本塁打とした能力評価)
★WHIP(1イニングあたり何人の走者を出したか)
★IR(前の投手が残した走者を本塁に生還させた割合・%)
などなど…
これまでの指標では実績十分な大選手を、
大金で獲得したにもかかわらず泣かず飛ばずの姿をよく見ますよね…
従来の考え方では、
例えば4打数3安打の選手の打率は.750で高打率=優秀な選手ですが、
試合展開とまったく関係ない1本のヒットの積み重ねか、
重要なポイントでの1回の凡退かは記録ではわかりにくいところ。
前の投手の残したランナーを本塁に返したリリーフ投手の場合、
記録上は、失点・自責点は交代前の投手の責任になり、
実際打たれた投手は失点も自責点も「0」になります。
果たして、その評価は数字通りのものなのでしょうか?
まさに、数字のマジックですよね…
野球とは点取りゲーム。
得点に貢献したり、点を与えない投手こそがいい選手なはずです。
まだわかりにくい部分が多いものの、
徐々に数字上の客観的な新しい指標が出てきました。
この手法を取り入れたアスレッチックスの話は
『マネー・ボール』と言う本に書かれています。
興味のある方は、是非、ご一読下さい!
そこで、我々に置き換えてみると…
テレビ業界の指標は視聴率でしか測れません。
視聴率の高低でほぼすべてが判断されます。
しかし、この視聴率が絶対的に正しい指標なのでしょうか???
視聴者のためになる内容のある質の高い番組でも、
視聴率が低ければ認められない番組になってしまいます。
番組などを客観的に測る指標があるかもしれませんよね。
テレビ版セイバーメトリクスが開発されたら、テレビ新時代の到来かも!?!