‘野口’と‘カトケン’の存在 ( プロ野球 ) > ( 阪神 )
野球の守備において、唯一反対方向を向いてプレーしている捕手は、
まさに 『扇の要』
キャッチャーがしっかりしているチームは常勝球団とよく言われる。
古くは、巨人V9時代の森、南海野村(現楽天監督)、黄金期の西武伊東(現監督)、
90年代のヤクルト古田(現選手兼任監督)などが過去の例として挙げられる。
現代では、阪神矢野、巨人阿部、中日谷繁…
今日、優勝争いをしているセリーグ3強は、やはり捕手がしっかりしている。
そんな中、大詰めを迎えたシーズン終盤、
阪神野口&巨人加藤健の存在が大きくクローズアップされてきた。
阪神野口は03年トレードで阪神入りしてからは、矢野の控えとして、
なかなか出番がなかったが、その存在はチームに欠かせないものだった。
今季は、キャンプ・オープン戦は一度も1軍に呼ばれなかったが、
岡田監督も、野口の実力は織り込み済みなので、
他の若い戦力を見極めたかったのだろう。
しかし、野口自身は、悶々とした日々を送っていた。
ただ、この2軍経験が花を咲かせた。
ルーキー上園や高卒2年目若竹が1軍のマウンドを経験した時の女房役に
岡田監督は野口を指名。
矢野を休ませる意味も含めて、今季は大活躍となったのだ。
先日は、代打で登場し、苦しめられた中日小笠原から2塁打を放ち、
そのあとの浜中のホームランを生むきっかけを作り、
18日の巨人戦では決勝のホームを踏むなど、甲子園のお立ち台に立った。
ヤクルト時代は野村ID野球を学び、日ハムでは正捕手、
その哲学は、正捕手と同等だ。
昨日の東京ドームで、プロ初ホームランが貴重な追加点となった巨人加藤。
正捕手の阿部が試合前練習で負傷したため、急遽の出場となったが、
守っても高橋尚投手を見事にリードした。
14日(金)の広島戦では、9回5点差を追い付いた2点タイムリー
不動の正捕手阿部が君臨するチーム事情において、連夜の…とはいかないものの、
連週?の活躍に、新聞記事では‘ミスターフライデー’なんて書かれていた。
98年ドラフト3位、上原1位・二岡2位のあとの指名…
入団9年目でようやく花を咲かそうとしている26歳
名前から愛称は「カトケン」
スポーツH紙には‘巨っ巨っ巨人の大爆勝’なんて見出しが!
ドリフターズの加藤茶さんと志村けんを併せたカトケン。
先日甲子園で声を掛けても、謙虚さを一切忘れていなかったカトケン。
阪神野口&巨人カトケンのような、日頃はスポットライトが当たらないが、
力のある控え捕手がいるこの両チームは強いはずだ。
敬称略