徒然なる「惨敗」の理由を今さらながら…
今さらながら思うのですが、
民主党が前回選挙で惨敗した理由というのは、
一見シンプルに見えて、そうでもないと思っています。
そう書くと、これまた語弊があるのですが、
明確に的確な分析というのは、実は少ないと思っています。
よく言う「できもしないマニフェストを…」という話にしても、
そもそもの前提が間違っていると、私は思っています。
民主党のマニフェストは、100%実現可能ではないにしても、
「できもしないマニフェスト」の一言で片付ける程出来の悪い代物だったとは、
私は今も、思っていません。
理念的にも現実的にも、
素晴らしい内容も、いくつもあった。多くあった。
問題は、「出来もしない」内容にあったのではなく、
「本気でやろうと思えば出来たのに、本気でやろうとしなかった」ことにあったと、
私は思っています。
そこが一番の本質だと…
「本気でやろうとした」けれども、「できなかった政権担当能力」という見方も、
それはそれで正しいと思います。
実現するために、どういう手順でどう実現していくか、
明確なクレバーさが、なかった。
それを補い上回る「情熱」と、「本気の覚悟」も、なかった。
できることと出来ないことの冷静な仕分けも、
できてませんでしたね。
もっとも、選挙前に「これをやります!」と掲げたマニフェストのうち、
「これは実はできないけどね…」と裏で思われてても、
それはそれで、不誠実なんですが…
でも、
「実現困難」なものと、「すぐに実現できる」ものを仕分けして、
優先順位をつけることくらいは、出来たはず。
実際に、
「すぐに実現」できて、
なおかつ「改革の実感」を有権者に与える約束は、
いくつもあったと思っています、
あのマニフェストの中に。
多くは実現はなされませんでしたが…
現職大臣が大勢落ちたと大騒ぎされましたが、
そんなに大騒ぎされなければいけない程、
大臣の名にふさわしい人が、何人いたんでしょうか??
既に自民政権時代からの、
失言→辞任の連発などで、
「大臣って、どの程度のもん??」という大臣職の地位低下は、
行き着くところまで行き着いている気がします。
ここ10年で、
「あの大臣がいたから、今の日本のこの政策が、劇的にこうなっている!」
という大臣が、
果たして何人いるんでしょうか??
まあ霞が関の役人は、
「あの大臣が理解してくれて、決裁してくれた」レベルでも、
「あの大臣がいたからこそ…」と言うでしょうが…
まあそんな大臣でも、
霞が関にとっては、ありがたい存在ではあるでしょうが…
「分かってない人は、黙っていてくれれば…」というヤツですね。
でも本当に、
主体的に、
「あの大臣がいたからこそ…」といわせる存在が、
この10年で、何人いるんでしょうか???