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野村明大(ytvアナウンサー)『野村明大の徒然なる道』

徒然なる「政調費」で政治集会… のハナシ

「政調費で政治集会」ネタについて、
橋下市長がツイートしていた。


全部読んだが、
相変わらずの『完璧』な論理構成だ。 


というわけで、

この問題についての「状況分析」については、
私は異論はない。

では、その「状況」を、どう評価すべきかについて、
考察を加えてみたい。

橋下市長も自ら認めているように、
「選挙活動と疑われなかねない」状況があったことは、間違いない。

つまり、「グレー」であったことは、
間違いない。


ただ、
それをもって、公職選挙法違反などに問うのは困難な
「相当薄いグレー」だろう。

それが恐らく、
正しい「状況認識」だろう。


ましてや、
もっとひどい「政治活動」を展開している人たちは、
他にごまんといる。

それも、仰る通りだろう。

実際、

W選挙における対立陣営の活動は、
目に余るものがあった。

まさに、市民の税金を、ダイレクトに、
自らの「選挙」の為の活動につぎ込んでいるように、当時映った。

橋下市長が指摘の通り、
そのことは「極めて重大な問題」だと認識していたので、

維新が住民監査請求を行った時、
そのことを、いの一番で取り上げた。

確か、他社に先駆けて取り上げたと記憶している。


それくらい、とんでもない「集会」を、
税金で運営していた。

それでも、前市長の陣営も、
結局は、法律違反には問われていない。


つまり、「黒」ではなく、あくまで「グレー」だ。 


ただ、グレーの濃さでいうと、
限りなく黒に近い、濃い~~~グレーだったと、
私は思っている。 


法には問われなくても、
卑劣で汚い活動だったと、感じている。


問題は、

そのことを指摘してきた「維新」が、
真っ白でなくていいのか?という、

そこの部分だけだと思う。 


真っ白なら、とっても説得力があったのだが、
残念ながら、どうも、真っ白ではなかったようだ… 


というのが、
今回のニュースの「本質」ではないだろうか。


「黒に近いグレー」の前市長陣営を批判してきた維新は、

「真っ白」ではなく、「薄いグレー」でした。 

というニュースだと、
私は、思っています。


「黒に近いグレー」を批判する際、
「薄いグレー」の人が批判するよりも、
真っ白な人が批判する方が、
説得力あるよね。と。

それだけのこと。


サッカーに例えるなら、

相手がラフプレーをしてきたので、
こっちも、ちょっとだけラフプレーで返した、

というのは、
やはり、褒められたことではないだろう、ということ。


正々堂々とフェアプレーを通してこそ、
ラフプレーを批判する言葉に、説得力が加わる。


落ちるか通るかの現場では、
そんなキレイ事ばかりも、言ってられないんだろう。


「疑われかねない」行動であったとしても、
「黒ではない」確信があったのなら、いいではないか? 


そういう意見も、あるだろう。 

そこは、個人個人の感じ方の誤差の範囲だ。


ただ、
「既存の政治」に辟易としている多くの国民は、
どう感じるだろうか? 

やはり、とことん清廉潔白を求めるのか?
それとも、多少ならグレーでもいいのか?? 


さあ、どっちなんでしょうね。


少なくとも、今回の維新の出費は、
「李下に冠をたださない」行為ではなかった。


もっとも、市長の主張を聞いていると、
その辺りは十分認識しているようだ。

「濃いグレー」に「薄いグレー」で対抗する政治ではなく、

「濃いグレー」を真っ白な状態で糾弾する政治を、是非目指してほしいものです。

投稿者: 野村明大 日時: 2012年07月03日(火) |

アナウンサー