徒然なる「消費税法案」の採決に、いろいろ思う…
元蔵相の藤井さんが、
野田さんに対し、
「1内閣で1つ大きな仕事をすればいいんだ」と言い聞かせてきた、と以前披露していた。
たぶん、野田さんの頭の中も、
「自分の内閣での一つの大仕事」の完了で、いっぱいなんでしょう。
それが一歩進みました。
この消費税法案の成否は、
いずれ、歴史の評価を、いやでも浴びることになるわけですが、
さあ、どちらと評価されるでしょうね。
いずれにせよ、野田さんは「偉業」と評価されると信じ切っているし、
それを成し遂げた総理として歴史に名が刻まれることに、頭が一杯なんでしょう。
野田さんがそんな思いで突っ走っているのだとすれば、
その思いの前に、
「やれ造反だ」「党が割れる」「内閣不信任案だ」「マニフェスト違反だ!」
そんなことは、野田さんにとっては、
「どうでもいい、小っぽけなこと」なんだろうということは、
容易に想像がつきますね。
消費税法案が通るワクワク感の方が、
圧倒的に上回っているんでしょう。野田さんの中では。
確かに民主党政権が、
選挙のときには「増税しない」ことを強くにおわせていた以上、
多くの国民が「とんでもない約束違反」と感じていることは間違いないんでしょうが、
当の野田さんの思考回路が、
恐らく、既に別の次元にいっちゃってるんだものなぁ……
まあ、マニフェスト違反だろうが何だろうが、
次の選挙のときに、
「やっぱり、この人たちに、もう一度、任せよう」と思わせてくれさえすれば、
国民にとっては、いいのかもしれませんがね、極端な話。
さあ今の政権与党は、次の選挙までに、
そういう信頼を、国民から、取り戻せるでしょうか…
でも肝心なのは、
野田さん自身が、既に、そういう思考からは解き放れたところに、いる…
ということでしょう。
政権与党の野田さん以外は、
「いかにそういう信頼を取り戻すか」に必死のパッチなのに、
野田さんだけは、その呪縛からは、実は、解き放たれている。。
ここがミソですよねぇ…
ある意味、そういう思考回路にスイッチが入った時、
人間は、強いですよねぇ。。
「やめる気になれば」「死ぬことを思えば」というヤツですね!
党分裂も、内閣不信任案も、怖くない!!
法案さえ通しちまえば… という心境なんでしょう。。。
でも、「一内閣・一大(おお)仕事」と位置づけるのは結構だし、
ある意味正しい考え方だと思うんですけど、
であるならば、本当にいい加減、
分権を、進めるところは進めないと、いけないでしょうね。
そうしないと、本当に、な~~んにも進みませんよ。
さて、「約束違反」はさておき、
消費増税の日本経済に対する影響は、
実際のところ、どうなんでしょうか?
これは、複雑な話で、
やってみないと分からないというのが、
正直なところではないでしょうか。
もちろんタイミングも大事ですし、
いろんな要素が、ありますからねー。
増税→消費冷え込み→税収は逆に減。
という説も、まことしやかに囁かれ、
一定の説得力はありますが、
そう単純化できる話でもないと思います。
というか、絶対にそうなのなら、
そもそも、
思い切った減税を、もっと声高に主張すべきでしょうしね。