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野村明大(ytvアナウンサー)『野村明大の徒然なる道』

徒然なる「最後」の定例会見…

おととい、

橋下知事の「定例会見」としては、「最後」となる会見が、

行われました。


3年9か月間、

長かったようで短く、

短かったようで長かった。。。。

まあしかし、

中身の良し悪しは

ここで論じるのは抜きにして、

これだけ自分の言葉を大量に発し続けてきた政治家・首長は、

恐らく、

日本政治史上、

いないのではないでしょうか。。。。


そういう意味では、

私も、


一ジャーナリストとして、

貴重な体験を、

させてもらいました。

この約4年間、、、、

番記者として、すべてウォッチさせてもらったのは、

結局、私だけになりましたので。。。。

就任最初の会見では、

「下らない質問は、論破する」と、

意気軒昂に宣言しました。


おとといの会見で、

「4年間、論破できてきたか?」と聞きますと、


「論破したこともあれば、されたこともある」と、

殊勝な言葉を、

口にしました。

ボーンとぶちあげて、

最後は、常識人としての言動・結論に着地する、、、、、


というのは、

「橋下手法」の、象徴的典型的パターン、、、でもあります。。。。

そのすぐ後に、


記者会見で議論が深まった例として、

すぐに「槇尾川ダム」の事例を、上げました。


再評価委員会の「形骸化」の指摘に始まって、

官僚サイドの情報誘導、その指摘、

知事は知事で、

敢えて官僚側が嫌がる有識者の登用、など、


槇尾川ダムを巡る経緯は、

壮絶でしたが、

確かに、あの経緯には、

いまの原発問題にも通ずる、

行政と大型公共工事、専門家の「ムラ」集団化、数字のマジック、など、

ありとあらゆる要素が、

詰まっていました。

役人側から上がってくる情報だけでなく、


会見での指摘には、

背後に「住民の世論」があると認識し、柔軟に耳を傾け修正をはかろうとする姿勢は、

実は、

これまた、

あまり知られてはいない「橋下手法」の1パターン、でもあります。。。。


チェックしようとすると、

チェックされてオオゴトになる前に

軌道修正をはかる「柔軟さ」


実は、

他の役所組織の長には、なかなか真似のできない

「曲芸」でもあります。

日本人にとっては、

「積み上げてきた議論」を「ちゃぶ台返し」することは、

恐ろしく、おどろおどろしいまでに、

おぞましい、、、、ことですので。。。。


それができてしまう

一種の「非常識さ」が、


橋下さんの、行政の長としての

「強み」、、、、ではあった、、、、、3年9か月間、、、、、でした。。。。。

31日で、

大阪府知事職を去る、橋下氏。


この後、どういう歴史が刻まれるのかはさておき、

ひとつの「ピリオド」が、

いったん、打たれます。。。。

投稿者: 野村明大 日時: 2011年10月28日(金) |

アナウンサー