徒然なる「槇尾川ダム&橋下知事」会見でのやりとり(2)
さて、
会見の「次の質疑応答」です。
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私)
「ダム(案)」を採ったとしても、「脱ダム(案)」を採ったとしても、
新しい治水の宣言と志に立てば、
おそらく超過洪水についても府が一定の対策を持って取り組んでいかなくてはならないですし、
「ダムを造った場合」でも、
かなりいろいろ覚悟と議論というのが必要になってくるでしょうし。。。。
橋下知事)
「造った場合でも」ですね。
私)
「造った場合でも」、ですね。
造ったからといって、全く終わりにはならない。
で、
そこの部分の議論や覚悟の不足というのを指摘する声というのが、
今回の(知事に先だって委員会から出された)意見書にも
結構多かったと思っています。
で、宮本委員と山下委員長も委員の辞任を表明されまして、
今後そういう意味で、そんななかで、
「大変な議論」新しい治水の議論が、さらに大変になっていくのは明らかだと思う。
これは、政治家としてですね、
これ以上リスクを取られるというのは、
他にもたくさんの案件を抱えていらっしゃる知事にとっては、
非常にリスクが大きすぎるのではないかと思うんですけれども
「新しい治水」ということからは手を引いて、
「従来どおり」器(ダムなどの施設)を整備して、
ある程度、(想定を上回る)「超過洪水」というのは
仕方がないんだという立場を取られるほうが楽だと思うし、
「政治家として」得策ではないかと思うんですが、そのおつもりはないですか?
橋下知事)
いや、「超過洪水」に対してしっかり「リスクを開示」して
それに対する対応策をとるというのは変わりません。
ただ、
(委員会の)メンバーをどうするかとか、
今回は委員長も宮本委員も、槇尾川ダムの議論で、
僕がお願いしているから申し訳ないんですけれども、
相当、心身ともにお疲れになられましたけれども、
本来は、
その施設を超える「超過洪水」に対して、
どういう対策をするのかというのが
本当の、「河川整備委員会で議論しなければいけないこと」だったものですから、
そちらの議論になったときには、
もう一度、僕は、
委員長や宮本委員に参加していただけるんではないかという甘い期待を持ってるんですがね。
それは何度もいいますように、
槇尾川ダムについての判断と、
(ほかの)河川整備委員の皆さんの、そのときの状況を見ないと、
これは、相手のある話で、
委員長や宮本委員のお考えの話ですから、
僕が決めるわけにはいきませんけれどもね。
ただ、治水のあり方としては、
「超過洪水」に対して、ハード面をある程度「設定」して整備をしても、
さらにそれを超える「超過洪水」が生じたときに、どう対応をとるのかいうところをしっかり議論するのが
僕がもともと大きく舵を切った、根本的な思想ですから、
それは続けていきますよ。
(河川整備委員会の)メンバーをどうするかとか
いつまでにやるのかとかは、
今のところ、正直、スケジューリングできていないですけれどね。
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いかがでしょうか??
私は、
「大阪府民」から選ばれた橋下知事が、
どういう「治水方針」を採るのか…?
最終的には、
もちろん、知事自身が、お決めになればよいことだと思っていますし、
その恩恵をこうむるのも、
被害をこうむるのも、
基本的には、「府民」、、、だと思っています。
「府民」でない私にとっては、
直接、
関係のない話… ではあります。
ただ、
「中途半端」な「治水政策」を選択しながら、
「新しい治水です!」
というようなことは、
「嘘」でも、言ってもらいたくありません。。
ですから、
「新しい治水」を「断念」するなら、
「断念する。かくかくしかじかの理由で…」と、
きちんと、宣言してもらいたいと、思っています。
「大阪都構想」「地域主権」に始まり、
とにかく
重要案件を、山積みで抱えている知事のことですから、
「もう、治水に関しては、無理です!」と、
あきらめられるのは、
ひとつの「賢明」な「選択肢」ではないか? とも思いますが、
そのときには、
真摯に、
「こういう難しさがあって、『新しい治水』は、あきらめました」
と、
きちんと、「宣言」してほしい、、、ものです。。。
知事も言う
「超過洪水」への「総合対策」。
その「総合対策」の中で、
「最も効果が大きいであろう」と思われる「方策」のひとつが、
「堤防補強」です。
おそらく、
「リスク開示」よりも、「ハザードマップ」よりも、
なによりも、
「堤防補強」の「効果」は、「絶大」でしょう。。
まさにこれは、
元国交省の宮本委員が、
当初から「頑として」主張している、、、ことですが、、、
この「堤防補強」を、
「治水対策」のメニューとして、
「どう、取り込みやすくするのか?」
これが、
おそらく、
「新しい治水」の
「きも中の肝」…
でしょう。
机の上の「何ミリ対策」の中に、
「総合対策」を入れて、
「ダム」と一緒に検討してしまっては
だめなわけです。。
「堤防補強」も、「住民へのリスク開示」も、「ハザードマップ」も、
「間違いなく、効果的」
なのに、
「何ミリ対策」という「机上の計算」の中にあっては、
「効果が不透明」の一言で、
片付けられてしまうのです。。。
間違いなく、、、、効果が、、、、絶大なのに。。。。。。。
まさしく、
「河川整備委員会」の、
ここ最近の議論に、
この一端が、垣間見えていました。。
私は、
「だから、
何ミリ対策、というハードルは、
まずできるだけ低めに、設定するべきだ」と、
一貫して、感じます。
その上で、
「ダム」が一番効果があるなら「ダム」を、
「河川改修」がそうなら「河川改修」を、
「堤防補強」がそうなら「堤防補強」を、
「ハザードマップ」がそうなら「ハザードマップ」を、
メニューとして「選択」できるような「仕組み」にしてやらないと、、、
結局、、、今までと同じような、、、、、
「ダムは、やる。水位を15センチ下げるから。」
あとは、、、、
「堤防補強」も、「ハザードマップ」も、「リスク開示」も、
「一定」の効果はありますから、
鋭意、導入していきたい。。。。ムニャムニャ。。。。結局、、、導入せず、、、周知されず、、、、
てなハナシに、、、、
なってしまうと、、、思います。。。。。
やはり、
「堤防補強」は、「総合対策」の「肝」。
この「堤防補強」の効果を、
やれ、「実績がないから、不確実だ」とか、
「10回大雨が降って、1~2回くらいは、壊れることがないとは、言い切れない。。。」とか、
そういうことばかり言って、
マイナスマイナスの不安を、あおるしかしない、、、、
ようでは、
とてもじゃありませんが
「新しい治水」は、、、無理でしょう。。。。
「お金のない中で、なんとか、人命を、ひとりでも多く、救おう」という治水も、
残念ながら、、、、無理でしょう。。。。
ちなみに、
「ダム」については、
(および、「ハイウォーターレベル以下の堤防」については)
「100%壊れない」という前提で、
全ての水位や流量などを、
計算、、、、、、、しています。。。。。。。
コンクリートの壁である「(ハイウォーター以上の)堤防」について、
「構造物には、何が起こるかわからない」
という学者の方は、
なぜ、その「不安」を、「ダム」(や、「ハイウォーター以下の堤防」)に対しては、もたれないのか?
「学者」という人種の中には、
昔から、えてして、
「都合の良い仮定だけを前提に、自分の理屈を、組み立てる」方も、
ちらほらと、いらっしゃる、、、、ものではありますが。。。。
私には、一般感覚として、、、わかりません。。。
実際、
槇尾川ダム予定地近くに住まれる、とある住民の方に、
「家のすぐ横に、1mのコンクリートの壁ができるのと、
家から数百mのところに、何十mのコンクリートの壁ができるのと、
ぶっちゃけ、どっちが怖いんですか?」
とお聞きしたら、
「そんなもん! 言うまでもないやんか!?
何十mの壁に、決まってるやんか!?」
と、
おっしゃってました。。。
本来、それが、、、、、「当たり前の感覚」、、、、だと、、、思うのですが。。。。。
コメント
どうすんでしょうね。
投稿者: (・e・) 日時:2010年11月22日(月) at 22:36