新春早々、訃報が届いた・・・
かつて阪神タイガースの監督を務め、
2003年にはリーグ優勝へ導いた星野仙一氏が亡くなったと
星野さんにはたくさんのことを教わった...
野村さんや星野さんの頃は、試合前は必ず記者囲みがあった
(ビジターでは宿舎でのお茶会が恒例)
長い時は数時間に及び、選手取材ができないこともしばしばだった。
だが、世間話から選手の長所短所、前日の試合の答え合わせなど多岐に渡った
まさに球団を代表してのスポークスマンだった
スポークスマンとして思い出すのは、02年監督初年度だったか?
前年まで最下位が続き、甲子園球場にはまだ空席が多数あった頃、
『1塁ベンチからあのオレンジの椅子が見えるのが気に入らないから
あそこに(3塁内野席)客を入れろ!』
当時、3塁内野席はオレンジシートと呼ばれ、主にビジターチームのファンが陣取る場所だった
巨人を宿敵として生きてきた闘将らしい言い回しで球場への集客を促した
翌年03は開幕から優勝へまっしぐらだったため、
オレンジシートは敵チームファンというより阪神ファンで埋まるようになり、
闘将はにんまりと目を細めていた
勝ちたいんや!
2003年この言葉とともに18年ぶりのリーグ優勝を成し遂げた
不言実行が美学だと思っていた私に、有言実行の美しさを教えてくれた
だが、いつだったか?『有言不実行でもいいんだよ』とも明かしてくれた
結果も大切だけど、声を出して目標を宣言することが何よりも大事なんだと
口に出したことへ努力すること。例え叶わなかったとしてもその過程が大事なんだと
不言実行>有言実行>不言不実行>有言不実行
これまで私の中の順位はこうだった
男は口に出さずにやる>言った以上はやる>できないなら言わない>言ってできないのは最悪
それを根底から覆された・・・
でも、この星野さんの教えが、我が子や後輩達へのアドバイスにも役立っている
いい時はほめ、ダメなことはダメ・・・我々報道陣へも垣根なく接して下さった
男の中の男:星野仙一氏
奥様を早くに亡くし、参謀だった島野さんにも先立たれていた。
もう少しこっちに居て欲しかったが、やっと2人のところへ行くことができて喜んでいるに違いない
明治大学時代プロ注目の選手であり、相思相愛で巨人入りが濃厚と言われていたが、
ふたを開けてみたら「しま野」とのアナウンス。聞き間違い?と思ったそうだ。でも現実だった
そこから打倒巨人・闘志むき出しのピッチングスタイル、さらに闘将人生が始まった
星野さんの大きな耳・・・松井秀喜さんと同じくらい大きかった・・・
謹んでご冥福をお祈り致します