月島商店街の一角――。小学生絵画コンクール『やっぱり、家族っていいね』で優秀賞に選ばれた作品が飾られている。
そこに、『ぼくの大好きなおばあちゃん』という絵がある。1年生の新城歩が描いた祖母・礼子(朝加真由美)の絵だ。その絵を見て満足げに微笑む礼子…。
その夜、会社員・新城沙織(柴本幸)が、一人息子・歩の待つ家に帰宅する。
と、姑である礼子が手料理を持ってやって来る。礼子は毎週のように来ている様子。
礼子は沙織に、これ見よがしにスマホで撮った歩の絵を見せ、嫌味っぽく言う。
「美味しい物を作ってくれるのは、いつもおばあちゃんだから、歩もママより私の方が好きなのね」
隠れて悔し涙を流す沙織。それを見てしまう歩…。
翌日。ミノワ(松本利夫)は、自分の絵を剥がそうとしている歩と遭遇する。
高田法律事務所で、ミノワと夏美(山口紗弥加)に「この絵のせいでママ泣いてた…」と、絵を剥がそうとした理由を語る歩。
その絵は「家族の絵に、おばあちゃんを描いて」と頼んで来た礼子に「じゃあ、ママと仲良くしてくれる?」と約束して描いたものだったのだ。
歩に「おばあちゃんとママを仲良くさせて」と助けを求められたミノワ、いつものように「任せとけ!」と安請け合いしてしまう。
歩を迎えに来た沙織は、「家の恥になるから」という想いで嘘をつき、一旦は夏美とミノワに姑との不仲を隠す。
しかし、合鍵で勝手に入って来た礼子に掃除され、洗濯物を畳まれ、夫・恭一にそれを訴えたものの全く相手にされず、沙織の我慢はとうとう限界に達する。
翌日。沙織は高田法律事務所に相談にやって来る。
「この前は嘘をつきました。本当は姑と不仲で、離婚しようかどうしようか悩んでます」
姑の礼子は最初から沙織が気に入らなかったらしく、事ある毎に沙織に仕事を辞めるよう要求。2年前に舅が亡くなってからは、更にお節介が酷くなっているという。
「こんな事が一生続くと思ったら耐えられません」と沙織。
歩の事を想うミノワは「離婚はダメだ!子供が可哀想っスよ!」と主張するが…。
嫁姑二人で言いたい事を言い合えば仲良くなれると思い込んだミノワは、礼子の元を訪れ、彼女に事情を説明する。
離婚しようとしている沙織の企みを知り、怒り心頭の礼子は、その夜、沙織の元を訪れる。二人は激しい口論に。
「金輪際勝手に私の家に入らないで。合鍵も返して下さい!」と迫る沙織。
その頬を思わずビンタしてしまう礼子。
ミノワの行動が仇となり、二人の決裂は決定的になってしまう。
恭一に相談しようとするも、またもはぐらかされた沙織は、本格的に離婚を決意。
その意志を夏美に告げる。「歩の親権だけは絶対に譲れません」と沙織。
「そこまで離婚の意志が固いのであれば。一緒に頑張りましょう」と夏美。
自分のせいで事態を悪化させてしまったと落ち込むミノワ。そんなミノワに殴りかかる歩。
「何でだよ!ぼくはママとおばあちゃんを仲直りさせてって言ったんだ。なのに、何でだよ!」殴りながら、ボロボロ涙をこぼす歩に、心を痛めるミノワ。
「俺が何とかする」と、ミノワは歩にもう一度約束するが…。
ミノワは恭一の元へ行き、「ちゃんと話を聞いてくれ!」と頼むが、仕事のトラブルに忙殺されている恭一には相手にして貰えない。
その夜、吾郎(石黒英雄)のもんじゃ屋で「仕事より家族だろうが!」と苛立つミノワ。状況は八方塞がりだ。
しかし、そこでミノワは、ある女性週刊誌の見出しに目を留める。
『熱い再婚市場。中高年の恋は今が旬!』
週刊誌の見出しから、礼子が再婚すれば事態は好転すると踏んだミノワ。礼子の再婚相手となる独身のナイスミドル探しに奔走する。
17年前に離婚した工藤(西村雅彦)や、グラウンドゴルフに興じる独り身の中高年たちを礼子に紹介するも、いずれも撃沈。
さらに、事務員の立場を超えて勝手に動きまくり、事態を悪化させるだけのミノワに、さすがの夏美も遂に堪忍袋の緒が切れる。
夏美に「今度依頼人に接触したら、あんたクビだから」と宣告されてしまうミノワ。
依頼人との接触を禁じられたミノワは、なす術がなくなってしまう。
どうにもならない状況の中、果たしてミノワは崩壊寸前の家族を再生させ、歩の笑顔を取り戻す事ができるのか!?