◆ことばの話2345「マツケムシとマツクイムシ」
先日、白露の頃に読んだニュースに、
「松のコモ巻き」
がありました。冬の間に松の害虫を暖かいコモの中に封じ込めようという恒例行事です。
しかし、いつもの原稿と違ったのは、この害虫が、
「マツケムシ」
だったのです!いつも読むニュースでは、害虫の名前は、
「マツクイムシ」
です。そこで、本当に「マツケムシ」でいいのか、『広辞苑』を引いてみたら・・・・ちゃんと「マツケムシ」が載っていました。
「マツケムシ」=マツカレハの幼虫。松の葉を食う大形の毛虫。褐色と灰黒色との細斑を混じ、白色と黄褐色の鱗毛がその上を覆う。胸部背面に二個の横皺があって、中に藍黒色の短毛を密生。
そして「マツクイムシ」も載っていました。
「マツクイムシ」=松に大害を与える害虫の総称。特に、マツキボシゾウムシ、マツノキクイムシ、マツノマダラカミキリなどの甲虫をいう。
まあ、「マツクイムシ」は松を食う害虫の「総称」でもあるものの、その中でも特定された種類がいるんですねえ。
ちなみに今日(11月7日)は、「立冬」。国宝・姫路城でまた、「松のコモ巻き」が行われたと、Yアナウンサーがお昼のニュースで読んでいました。その原稿で出てきた害虫は、
「マツクイムシ」
でした。
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