ヘッダー Space 『みんなCM音楽を歌っていた
〜大森昭男ともうひとつのJ-POP』
(田家秀樹、徳間書店:2007、8、31)
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「三木鶏郎〜いずみたく〜小林亜星」に至るCMソングの系譜、「井上 鑑・矢野顕子・大貫妙子」などクリエイターたちの肖像、そして「三ツ矢サイダー」〜「熱き心に」に至る間に関する「大瀧詠一VS大森昭男」の対談など、「もうひとつのJ−POP=CM音楽」の歴史(民放が出来た=CMが始まったのが戦後だから、その意味では戦後史)書。分厚い。サブタイトルに「大森昭男ともうひとつのJ-POP」とあるのだが、全体を通して読むと「大森昭男」を軸に書かれた感じはしない。あとがきを読んで「へ?そうだったの?」という感じ。ただ大森は、一瞬の(あるいは一時期の)輝きを残してCM音楽界から去っていった人が多い中で、1972年から現在(本が出た時=2007年)まで40年近くにわたって、一貫してCM音楽の第一線にとどまり続けている。そういう意味では「軸」と言えるのだろう。CM音楽界の鬼才それぞれの「そうだったのか!」というような関係が読み取れるのは、貴重。

★★★★

(2009、7、19読了)
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