CDと15ページほどのパンフレットです。「三遊亭金馬」、初めてその喋りを耳にしました。
*「居酒屋」昭和36年4月28日収録。66歳。
昭和4年にレコード盤を出し大ヒットで金馬のヒット作、生涯の十八番だと。いい声、テンポもいい。さすが十八番。こぶしが聞いてる。客の笑い声が若い。建て替え前の東京宝塚劇場の写真を見て、「いつも前を通ってるけど、あそこだったか」と、感慨が。
「入り口(いりくち)」と濁らず。「まっちろ(真っ白)な指」よ、江戸っ子だね!「『ベースボールの手袋』のような手」=「グラブ(グローブ)」のことですな。時代ですね。
「酸っぱい」・・・甘口とか辛口とかは聞いたことはあるが、「スパ口」てぇのは初めて。〜私も初めて聞きました。
それにしても枕が長い!声色が楽しい。「アンコウのようなものがございます」「その『ようなもの』てえーのを」は、クレーマーですな、こうなると。
「たこの足は八本(はちほん)」「はっぽん」ではなく。「『えぼ(イボ)』はいくつだ?」
居酒屋で酔っ払いが店員をからかう話で、おもしろかったです。
*「孝行糖」昭和33年5月25日収録。63歳。
「売り声」が見事。対比がおもしろくて、資料としても価値あり。
「世の中は澄むと濁るで大違い、刷毛に毛があり、ハゲに毛がなし」
は、こんなところに出てくるのか。
「無になる(ム/ニナ\ル)」
のアクセントが、「おや!?」と思った。
「世の中に生まれた人で、使えない人はないといいます」
いい話ですねえ。
*「藪入り」昭和36年1月11日、66歳。声の伸びがいい。ややダミ声が、最初のしゃべり出しに聞こえるが、そのあとは聞き取りやすいいい声。正に「咄家」という感じ。枕が長い。前振りが長い。
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