『翻訳のココロ』
(鴻巣友希子、ポプラ社:2008、12、5)
このところ翻訳者の本で注目は、この鴻巣友希子。何冊か出ている。いずれもかなり専門的ではあるが、詩人のような部分も感じられるし、女性的ではなく男性的な部分も感じられておもしろい。ワインのカーヴなどを訪ね歩いたところなどもおもしろかった。wineという言葉を「ワイン」と訳すか「ぶどう酒」とするか「酒」とするかなど、ある意味wineの文化の違いでもあり、日本の酒文化の多様性でもあるところがおもしろかったが、実際に訳す人は大変だろうなあ。「嵐が丘」の翻訳の話も、興味深かった。
(2009、3、19読了)
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