この著者の本は、以前『名古屋学』というのを読んだことがある。大谷晃一先生の『大阪学』が出たあとに同じ出版社からだったので、どうしても「柳の下のドジョウ」の印象がぬぐえなかったが、その後も研鑽を積まれ、名古屋のみならず日本全国の都道府県の「ツボ」を押さえることに成功したようだ。「ヨイショ」というのは結局、相手の長所と短所をうまく利用する、ということですからね(違うか?)。
この本を読んで感じたことは、「日本全国、狭いようで広いな」と改めて思うとともに、「よくここまで特徴をつかんでいるな」と。
もちろん、読売テレビ制作の「秘密のケンミンSHOW」に対しても来る苦情で、「まるで全県民がそうであるかのような表現はおかしい!」ということはあるだろう。しかし、例外はあるにせよ、全体的にはそういった傾向があることは否めないのではないか?福岡県で高校・大学時代を過ごした女性に、「福岡県人へのタブー句」としてこの本に載っている言葉、
「とはいえ、福岡も九州の一部には変わりないわけですから・・・」
というのを紹介したら、声を上げて笑って「たしかに!」とうなずいていたことからも、「なかなか的を射た表現なのだな」と類推することができました。
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