元・大修館書店で漢和辞典の編集をしていて、今年フリーになられた円満字さんの新しい本!本屋さんの新書のコーナーで見つけて即買い!「どきどき」してページをめくる。この場合は「どきどき」。海堂尊さんの小説を読む時や、サスペンスものの「ワクワク(ドキドキ)」とは、また違う心持ち。
たしかに、「国語辞典」に比べて「漢和辞典」は、積極的に手に取るにはハードルが高い気がする。それは「どう引いたらいいか、わからない」から。そのルールを学べば、簡単に引ける。かと思いきや、「同音異字」が何百もあるケースもあり、なかなか漢字の海から、お目当ての漢字を見つけ出すのが難しい。うーん、やはりハードル高いなあ。
そんな素人の気持ちをよくわかって、懇切丁寧に「漢字字典を引くこと」を勧めているのが本書である。たしかに、漢字の意味がわかれば、「ことばの世界」がググッと広がる。
その意味で、本書を"まず読む"ことをお薦めします。
この本を読んで勉強になったことはいろいろあるが、たとえば「力む」という言葉の「力(リキ)」は、古い時代に日本に伝わった漢字の読み方「呉音」であること。それに「む」をつけて動詞化された言葉であるということ。「りきむ」は和語かと思っていたもんね。言われてみれば「○○力(りき)」と読むのだから、音読みだよね。しかも「五大力尊」なんかも「リキ」だし、仏教用語などにも入っていますね、古いのですね。古い順に言うと、
<古い>・・・「呉音」>「漢音」>「唐音」・・・<新しい>
だそうです。確認ですが。
漢字と言葉に興味のある人は、是非、本書を読みましょう!
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