これはひどい!騙された!中山成彬元大臣が書いたか、もしくは中山元大臣についてライターが書いた本だとだれもが思うタイトルではないか。しかし実態は、日教組と戦い続けてきた元鎌倉市議の女性・81歳が、その戦いの歴史を綴ったもの。中山元大臣との対談は巻末に載っているものの、どう考えても売らんかなのこのタイトルは、ない。中山成彬を伊藤玲子に置き換えるなら、タイトルに偽りはなくなるが、それだと売れないわなあ。しかし内容も冷静さを書いた論調でトンデモ本に近いと言われても仕方がない、自費出版レベルのものである。1600円プラス税金をとるのはひどい。20ページぐらい読んで投げ出しかけたが、なんとか我慢して第三章まで読んでギブアップ。(巻末の対談は読んだ。)たしかに日教組にトンデモ先生がたくさんいるということはあろうが、いまや組織率も下がってきているし、トンデモではない先生もいる。もっと冷静に語りかけないと、中立的な読者の共感は得られないだろう。なぜ中山大臣は、国土交通大臣なのに、所管ではない教育の話で自爆的な発言を確信犯的に行ったのかという最大の疑問は、この本では明かされず仕舞いなのです。こんな本を書評で大きく取り上げた産経新聞も、もうちょっと冷静な判断の上で書評してほしかったと思う。 |
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