著者は元読売新聞記者。勉強不足で知らなかったが、なかなかおもしろいものを書くらしい。合唱団の先輩から「おもしろかったで」といって貸してもらったもの。500ページぐらいあるが一気に読んだ
舞台はTBSを髣髴させるテレビ局。その内部抗争とコントロールしようとする政治家と官僚の戦い、テレビ局(マスメディア)の持つ歪んだ現状などを「放送免許の更新」という一般にはあまり馴染みのないものをカードに動いていく様子を描く。極めてノンフィクションぽい小説。登場人物の名前も、実在の人物と似ていて、容易にイメージすることが出来る。巻末に「この小説はフィクション」とくどいほど書いてあるのも、実はノンフィクションに近いものだから(もしくは、そう読者に思われるであろうところから)だろう。
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