大阪府茨木市にある教会の増築(新築)がテーマ。手がけたのは世界的な建築家・安藤忠雄。いまから20年ほど前のことだ。その建築設計の依頼から完成に至るまでの様子を描いたもの。一番印象に残ったのは、安藤のアーティストとしての厳しい姿勢でも、大阪の茨木市という身近にこんな建物があったことでもなく、「現場の管理をする者は、建物のデザイン・安全性そして予算という、ある意味鼎立しないものをバランスよく存在させる仕事だ」ということ。これはテレビ局におけるチーフ・プロデューサーの仕事と同じだなあと感じたのでした。
読んでいる途中から「一度、この実物を見に行きたいなあ」と思いました。是非今度、行ってみよう!
それにしてもこの本「建築資料研究社」という、いわば専門誌の出版社から出ているのに、内容は、一般の読み物としても十二分におもしろく、その証拠に、2000年に初版・一刷が出て7年経って7刷と、着実に売れている。「いいものは、いい!」ということか。 |
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