言語学界の巨頭二人の対談。しかも二人はそれぞれ、決して「主流派」というわけでもないと言っていいのではないか。左右両極端な二人の対談。なかなか珍しい本ですよね、これ。でも正反対ではなく距離は近いです。
私は二人の著作は、大変知的好奇心を呼び起こすので好きなので、この二人がどんな話をしてくれるのか、とっても興味があった。そしてその期待にたがわないものだった。内容は・・・難しくて説明できないので、実際にこの本を読んでください。読めばわかる。・・・・・と思う。
田中先生と鈴木先生と、どっちが純粋でわがままで子どもに近いかと言うと、何となく鈴木先生のような気がします。田中先生の「あとがき」を読むとこんなことが書いてあった。
田中先生が今回の対談を提案したそうなのだが、「岩波書店」が対談集の出版を編集会議で受け入れたという連絡をしたら、鈴木先生はこうおっしゃったそうだ。
「だいじょうぶかなあ、あなたはいいかも知れないが、私はあんな左がかったところではねえ」
田中先生は、続けてこう書いている。
「あきれたご返事だ。なんということだ、ご自分だって本を出しているじゃないかと口にでかけたが、それは押さえた」
田中先生・・・・お疲れ様です。 |
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