ヘッダー Space 『日本一愉快な国語授業』
(佐久 協、祥伝社:2007、12、25)
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著者の恩師・中尾達郎氏の現役教師時代のメモなどを元に勉強会を開いてまとめたものが書物という形で陽の目を見たと「はじめに」に書いてあるが、日本語全般にわたって本当に幅広く網羅して、しかもおもしろい。58ページから59ページにかけて「回文」の項で出てくるものは、平成8年の『週刊文春』に掲載されてものです、と書かれているが、おお、これは「たいこめ」そのものではないか!それはちゃんとそういう風に書いて欲しかったな。また小学館の『国語大辞典』と記してあるものは『日本国語大辞典』だと思われるが、それなら「日本」を略するべきではないでしょう。
あと一点残念だったのは、127ページの「耳障りの良い」と言う表現。これは「耳触わり」の誤植でしょうが、残念。
141ページ「微塵」「漠然」「刹那」「虚空」「清浄」がそれぞれ、小さい数の単位であるというのは知りませんでした。大変勉強になりました。
「微」 =10の6乗分の1     「塵」 =10の9乗分の1
「漠」 =10の12乗分の1    「刹那」=10の18乗分の1
「虚」 =10の20乗分の1    「空」 =10の21乗分の1
「清」 =10の22乗分の1    「浄」 =10の23乗分の1
このうち「清」が「10の122乗分」となっていましたが、これは「10の22乗分の1」の誤りではないでしょうか?私の調べたところでは、
10分の1     =分
10の2乗分の1 =厘
10の3乗分の1 =毛
以下(数字は「10の○乗分の1」の意味)、「4糸(し)、5忽(こつ)、6微(び)、7繊(せん)、8沙(しゃ)、9塵(じん)、10埃(あい)、11渺(びょう)、12漠(ばく)、13模糊(もこ)、14逡巡(しゅんじゅん)、15須臾(しゅゆ)、16瞬息(しゅんそく)、17弾指(だんし)、18刹那(せつな)、19六徳(りっとく)、20虚(きょ)、21空(くう)、22清(せい)、23浄(じょう)」
ということですが。


★★★★★

(2008、3、16読了)

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