みすず書房と言えば、フランクルの『夜と霧』のイメージ。哲学書のイメージと値段が高いイメージがあるが、たしかにこの本は哲学書の趣があるし、値段も高い(=2400円+税。)スポーツものでありながら、社会体制に目が向けられているような。これを書いたとき、宇都宮は36歳。若いのに老成している感じがする。『ナンバー』のスポーツコラムの文体である。あまり一般向きではないがマニアにはたまらない、という感じか。
2002年、日韓ワールドカップの直前に出たもので、その時の新聞の書評で見て購入し寝かせておいた(“積んどく”になっていた)前々からじっくり読みたかった本。世界のサッカーと世の中に関心のある者は読むべし!
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