ヘッダー Space 『年金の真実』
(辛坊治郎、幻冬社:2007、12、20)
トップページ
過去掲載分
ヘッダー

Space

我が先輩・辛坊治郎氏が心血注いで寝る魔を惜しんで昼寝して書き上げた1冊。発売直後で既に4刷とか。日曜放送の『たかじんのそこまで言って委員会』でご本人がしゃべっていた。
すごいなあ!…一冊10%の印税として120円かける4万で…またおごってくださいね!というメールが殺到するのではないか、そんなことをしゃべってしまうと。
新聞やテレビのその日その日の報道で政治家などの発言をチェックしていても、通時的に見通さないとわからないことがたくさんある。小沢党首の消費税と年金に関する発言などは、まさにそういったもので、改めて「そうだったのか!」と納得。PTA会費でも消費税でもそうですが、上げるのは大変。上げる奴は、間違いなく悪者扱いされますからね。
金持ちのお年よりから金を取って、貧乏な若者に金回すというのは、ある意味「共産主義的考え方」なのでは?また、北欧の税金と、率ばかりを比較するのはちょっと説明不足では?など、期になるところもありましたが、平易な文章の中にいろいろ勉強になることが書かれていました!
宙に浮いた年金の問題点・原因の一つ、「名前の読み方」の問題。最近の、読みにくい名前が増えている世の流れは、今後も同様の問題を引き起こしかねません。だから異体字は減らすべきでは?と、文字問題に関心を持つ私は考えます。
それにしてもこの本、字が大きいなあ!子供向けの本・ジュブナイル並みの字の大きさですね!昭和48年に出た文庫本は1ページ18行、それよりサイズの大きいシンボウさんの本は14行。印刷物の文字はこの30年あまりで格段に大きくなってます。
本書の文章は、ときどき脱線・暴走しますが、漫談としてはそこがおもしろいのですが。お年寄りの数が増えたことと同時に平均寿命が伸びたことも支給総額の増大に関与してましよね、当然のことながら。
などと感想をご本人に伝えたところ、
「字の大きいのはお年寄りのためであって、けっして内容が薄いためではない!!」
というメールが返ってきました。


★★★★

(2008、1、13読了)

Space

Copyright (C) YOMIURI TELECASTING CORPORATION. All rights reserved