われわれ、言葉や文字に関係する仕事をしているものにとっては、大変ためになる書。ただ、一般の方にどれだけ有益か、おもしろいかと言うと疑問。そういう意味では、文庫本だけど専門書と言えるだろう。ものすごーく、ためになりますよ。
第4章の「拡張新字体の黄昏」は、新聞用語関連に多少なりとも関わる者としては、大変興味深い。また旧字体、異体字の名前と日々戦っている私たちとしては、この本は、一条の解決の希望の光を見出す「よすが」となると思う。人名漢字の「3大異体字」は、
「吉崎高」
というのは覚えやすいし、「あ、なるほどねー」と納得した。 |